
お金・住宅ローン
2026.10.01
【静岡市】住宅ローン金利上昇でも家は建てられる?一級建築士が解説(2026年版)
代表の松尾です。一級建築士であり、住宅ローンアドバイザーでもある私が、静岡市でこれから注文住宅を建てようとしている子育て世帯に向けて、住宅ローン金利上昇のしくみと、今どう考えればいいかを正直にお話しします。
ここ最近、家づくりの相談をしていて本当に増えたのが、
「住宅ローンの金利、まだ上がるんですか?」
「今、家を建てても大丈夫でしょうか?」
という質問です。
数年前までの低金利を知っている方からすると、今の金利を見て不安になるのは当然だと思います。
ただ、最初に私の考えをお伝えしておくと、
「金利が上がっているから家を建てない方がいい」
とも、
「もっと上がるから今すぐ建てた方がいい」
とも、私は思っていません。
住宅ローンだけでなく、建築費や土地代、現在支払っている家賃、そしてご家族のこれからの暮らしまで含めて考える必要があるからです。
住宅ローン金利は今どうなっているのか
このコラムを書いている2026年10月時点で、住宅ローン金利は数年前とはかなり状況が変わっています。
日本銀行が金利を引き上げている影響で、銀行がお金を貸すときの金利も少しずつ上がっています。
そのため、住宅ローンの変動金利についても、これまでより金利を引き上げる銀行が増えてきました。
つまり今は、長く続いてきた「超低金利の時代」から、少しずつ金利のある時代へ変わってきている、ということです。
そして、長期固定金利の代表的な住宅ローンであるフラット35も上昇しています。
フラット35は2026年10月に年3.830%へ
2026年10月のフラット35は、
返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下の場合、最も多く設定されている金利が年3.830%です。
先月の2026年9月は年3.460%だったので、
9月 3.460%
↓
10月 3.830%
と、1か月で0.37%上がりました。
数年前まで年1%台だった時期があったことを考えると、住宅ローンの金利はかなり変わってきています。
ここで注意したいのが、フラット35は申し込んだ日の金利ではなく、実際に融資を受けるときの金利が適用されるという点です。
注文住宅の場合は、家づくりの相談を始めてから実際に住宅ローンの融資を受けるまでに時間がかかります。
そのため、
「相談を始めたときはこの金利だったのに、実際に借りるときには上がっていた」
ということもあります。
これから家づくりを考える方は、今の金利だけを見るのではなく、融資を受ける時期に金利が変わる可能性も考えて、少し余裕を持った資金計画をしておくことが大切です。
金利が0.37%上がると返済額はいくら変わる?
「0.37%上がった」と言われても、正直なところピンとこない方も多いと思います。
そこで単純な例を出してみます。
仮に4,000万円を35年間、元利均等返済・ボーナス払いなしで借りたとします。
年3.460%なら、毎月の返済額は約16万4,000円。
年3.830%なら、約17万3,000円です。
その差は、毎月約8,700円。
35年間で単純比較すると、総返済額では約360万円の差になります。
もちろん実際の住宅ローンには、金利引下げ制度や団体信用生命保険、融資手数料などがありますので、この数字がそのまますべての方に当てはまるわけではありません。
ただ、
「金利が0.何%違うだけだから大したことはない」
とも言えないことは分かっていただけると思います。
だからこそ、私は住宅ローンを考えるときに「借りられる金額」だけを見るのではなく、
金利が変わった場合でも無理なく返せる金額なのか
を見ることが大切だと考えています。
なぜ住宅ローン金利は上がっているのか
「政策金利」という言葉をニュースで聞く機会が増えました。
簡単に言えば、日本銀行が金融政策を行ううえで重要になる短期金利です。
ただし、ここで知っておいてほしいのは、
変動金利と固定金利では、金利が動く仕組みが少し違う
ということです。
変動金利は、銀行によって仕組みは異なりますが、短期プライムレートなどを基準として決められるものが多く、日本銀行の政策金利の影響を比較的受けやすい金利です。
一方、フラット35のような長期固定金利は、10年国債利回りなどの長期金利の影響を受けます。
つまり、
「日銀が政策金利を上げたから、すべての住宅ローンが同じように上がる」
という単純な話ではありません。
そして、これから金利がどこまで上がるのか、いつ下がるのか。
これは正直なところ、誰にも断定できません。
私も45年近くこの業界にいますが、金利の未来を確実に読める人を見たことはありません。
だから私は、
「金利を予想して家を建てる」のではなく、「金利が変わっても困らない家づくりを考える」
ことの方が大切だと思っています。
固定金利と変動金利、住宅ローン金利上昇局面での違い
住宅ローンには、大きく分けると固定金利と変動金利があります。
固定金利
フラット35のような固定金利は、借りるときに決まった金利が、返済が終わるまで変わりません。
そのため、その後に世の中の金利が上がっても、毎月の返済額が増えることはありません。
メリットは、将来の返済計画が立てやすいこと。
反対に、一般的には借入当初の金利が変動金利より高くなりやすいという面があります。
変動金利
変動金利は、固定金利より最初の金利が低いことが多いのが特徴です。
ただし、借りたあとも金利が見直されるため、将来、毎月の返済額が増える可能性があります。
ここで注意したいのは、住宅ローンによって金利の見直し時期や、返済額を変更する仕組みが異なることです。
「変動金利なら必ず半年ごとに返済額が変わる」
「5年ルールや125%ルールが必ずある」
というわけではありません。
契約しようとしている金融機関の商品内容を確認する必要があります。
では固定と変動、どちらがいいのか。
私は、単純に「こちらが正解」とは言えないと思っています。
返済額が変わることに不安を感じる方であれば、固定金利の安心感は大きいでしょう。
一方で、金利上昇時にも対応できる余裕があり、当初の返済額を抑えたい方にとっては、変動金利も選択肢になります。
大切なのは、
今の金利だけを見て決めないことです。
静岡市で家を建てる子育て世帯が今考えるべきこと
静岡市で注文住宅を考えている子育て世帯の方から、最近よく聞かれるのが、
「今建てるのと、住宅ローン金利が下がるまで数年待つのと、どちらがいいですか?」
という質問です。
これも正直にお答えすると、住宅ローン金利だけを理由に判断することはおすすめしません。
理由は、家づくりに必要なお金は住宅ローンの金利だけではないからです。
たとえば、金利が下がるまで3年間待ったとします。
その3年間に金利が下がったとしても、
建築費が上がっているかもしれない。
希望していた土地の価格が上がっているかもしれない。
その間も賃貸住宅の家賃を支払い続けます。
逆に、急いで建てたあとに金利や建築価格が下がる可能性もゼロではありません。
つまり、
住宅ローン金利・建築費・土地代・現在の家賃
を一緒に考えなければ、本当の意味で「今建てるべきか、待つべきか」は判断できません。
そもそも、数年待てば住宅ローン金利が下がるという保証もありません。
だから私は、お客様には
「金利が下がるまで待ちましょう」
とも、
「もっと上がるから今すぐ建てましょう」
とも言わないようにしています。
まず、そのご家族が無理なく家を建てられる状態なのか。
ここを見る方がずっと重要です。
住宅ローン金利についての私の個人的な見解
ここからは、住宅ローンアドバイザーとしてというより、長く住宅業界で仕事をしてきた私個人の考えです。
固定金利で借りるのであれば、借入後に金利が上昇しても返済額は変わりません。
ですから大切なのは、これから金利がどうなるかを心配し続けることよりも、契約する時点でその返済額を無理なく払い続けられるかを判断することです。
変動金利を選ぶのであれば、
「今の返済額はいくらか」
だけではなく、
金利が1%上がったらどうなるか。
2%上がったらどうなるか。
まで、一度計算してみることをおすすめします。
それでも家計に余裕があるのであれば、一つの考え方として変動金利を選ぶこともできます。
反対に、少し金利が上がっただけで生活が苦しくなる資金計画なら、私は借入額そのものを一度見直した方がいいと思います。
住宅ローンは、最長35年、場合によってはそれ以上付き合っていくものです。
今月払えるかどうかではなく、
子どもの教育費が増える時期。
車を買い替える時期。
家のメンテナンスが必要になる時期。
定年を迎える時期。
そういったところまで考えておく必要があります。
住宅会社としては、少しでも大きな家を建ててもらった方が売上は上がります。
でも、それで住宅ローンの返済が苦しくなってしまったら、本末転倒です。
私は、家は建てた瞬間がゴールではなく、
その家で家族が安心して暮らしていけることが一番大切
だと思っています。
まとめ:静岡市で住宅ローン金利上昇にどう向き合うか
2026年10月現在、住宅ローンを取り巻く環境が変わってきているのは間違いありません。
フラット35も、最頻金利が年3.830%まで上がっています。
ですから、「金利なんて気にしなくていい」と言うつもりはありません。
数千万円を借りる住宅ローンでは、0.数%の違いでも長期的には大きな金額になります。
ただ私は、
金利が高いか、低いかだけで家づくりの時期を決めないでほしい
と思っています。
金利が上がることは、自分たちではコントロールできません。
建築費がこれからどうなるのかも、正確には分かりません。
だからこそ、自分たちでコントロールできることを考える。
いくらまでなら無理なく返せるのか。
教育費を含めても生活していけるのか。
どんな住宅性能が必要なのか。
利用できる住宅ローンや金利引下げ制度はないのか。
こういったことを一つずつ整理してから家づくりを始めることが、一番大切だと思っています。
他社で家を建てる予定の方でも構いません。
一度、住宅ローンだけではなく、家計全体を含めたライフプランのシミュレーションをしてみることをおすすめします。
私たちも、家づくりのプロとして、建物だけでなく住宅ローンや資金計画についてのご相談をお受けしています。
「今の金利で自分たちは家を建てられるのか?」
「固定と変動、自分たちにはどちらが合っているのか?」
そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
無料相談は随時行っています。
電話:0120-928-054
個別相談フォームからもご予約いただけます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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