家づくりコラム
2024.10.18
注文住宅の土地探しの注意点は?後悔しない土地探しを建築士が教えます

(2024.10.18更新)代表の松尾です。今日は「土地探しの準備」についてお話します。家を建てよう!と思ったらまず土地探しを始める方も多いでしょう。その前に!知っておいて欲しいことがあります。良いと思って購入した土地、実は余計なお金がかかることも...あるんです。
はじめに
家を建てるには当然ながら土地が必要です。
「家づくりの最初はまず土地探しだよね」という方、ざんねんながらそれは間違いなんです。
間違いといいますか、後々後悔してしまうかもしれません。
この話はずっとしてきました。まだ知らない!という方は、こちらのコラムをお読みください。
今日、お話するのは【土地の予算がわかっている方の】土地探しのお話です。
私も8年前に土地を購入し、最後の家を建てました。
土地を探す行為は、いつでもだれでも始めることができますが
「いざ、購入」となると決断するには勇気が必要です。
「本当にここで大丈夫かなぁ?」
「早くしないと売れてしまうかも...」
ご夫婦で話し合って何度も土地を見に行って
頭と心の葛藤はとても大変でとても疲れますよね💦
でも、事前の準備と知識さえあれば
もう少し効率的に土地を探せるし、決断もスムーズにできるんですよ。
私がいつも見学会でお話していることを
今日はこのコラムでお伝えしたいと思います。
土地のカタチはシンプル長方形がベスト
家の前に駐車場が欲しい方がほとんですので
真四角よりも、長方形の土地がおすすめです。
私が考えるコストバランス的にベストな形は
長方形の土地に、四角形のシンプルな家+駐車場、です。
コの字型やL字型の建物もかっこいいですが
居住空間のバリエーションも限られてきますし
複雑な構造から建築費も上がってきます。
価格を抑えながら自由度が高く、暮らしやすい家にするには
やはり長方形の土地を探すのがおすすめです。

インフラ整備がされている土地
上下水道、電気、都市ガス、が整備されて土地かどうかを見ます。
下水道の場合、公共費で敷地まで配管を入れてくれますが
上水道に関しては、敷地内まで水道管を引き込むのに自分たちでお金を払う必要があります。
敷地前の道路に上水道の本管があるのか?
場合によっては100万以上かかるケースもありますので注意が必要です。
下水道地域でない場合は、
合併処理浄化槽の設置を個人でする必要があります。
静岡市にはその助成金がありませんので
自費で設置しなければなりません。
電気に関しては、そこが旗竿地の場合
直接電線を自宅に引き込めないことがあります。
その場合には途中に電柱を建てる必要があったり、
それもまた自己負担になります。
ガスに関しては、都市ガスのない地域の場合は
ランニングコストが高めのプロパンガスを使うか
オール電化にしてガスを使わない生活をする、という選択になります。
「解体更地渡し」にはご注意を!
解体更地渡しとは、その名の通り
古屋付の土地を売る際に、売り主側の負担で古屋を解体し「更地」にして引き渡すことです。
実はこの解体更地渡しにはトラブルも多くあるんです。
「更地」という言葉を聞いてどんな土地を思い浮かべますか?
真っ平に整地された何もない土地をイメージしませんか?
ここに食い違いが生まれてトラブルになるのです。
今イメージした土地は「整地された土地」であって「更地」ではありません。
実は「更地」には明確な定義がなく、
どこまで土地を整えるのかというのは業者によってまちまちです。
平な状態でなく、ぼこぼこに穴があいた状態の土地や
庭木やブロック塀の処理がされていなかったという話も聞きます。
見た目は平な土地でも、地中ある浄化槽や
解体時の資材などが埋まっている場合もあります。
これらを撤去するか、というのも「更地渡し」という言葉の中には定めはないのです。

これは、先日当社のお施主様が「解体更地渡し」の土地を購入された時の写真です。
水道メーターと水道菅が地上に飛び出た状態でした。
ここから、更にこれらを地中に埋める工事をしなくてはならないのです。
トラブルを防ぐには、事前にどこまで含まれているのかを契約書で確認すること。
建てることが決まっている工務店に、事前に相談するといいですね。
一般の方が百戦錬磨の不動産屋さんと折衝するのはなかなか大変だとおもいます。
工務店と一緒に土地を探すメリットはこういう場面でも活きてきます。
自然災害のリスクについて
これはもうご存知のことと思います。
必ず静岡市のハザードマップを確認してください。
https://www2.wagmap.jp/shizuoka-hazard/Portal
ハザードマップ内の土地に家を建てる場合、
国から出る「長期優良住宅等の助成金」がもらえないケースもありますのでご注意を!
陽当たり、風通し、騒音は?
一生暮らす場所ですので、環境は大切です。
必ず、朝・昼・晩、と時間帯を変えて現地へ行き、
陽当たり、風通し、騒音、交通量の多さ、
周りの建物の高さ、窓の位置、近くに音や匂いのでる環境はないか?
これらを、平日と休日の両方確認してください。
大きな空き地がある場合、その後に高い建物(マンションなど)が
建つ場合もあります。
最後に
いかがでしたか? なるほど!と思ったことはありましたでしょうか。
意外に面倒だ...と思ったかもしれません。
もし、ご自身で探すのに不安が少しでもあれば
いつでも私にご相談下さい。
一級建築士の目からアドバイスさせていただきます。
また、毎月行っている見学会でも、家づくりに役立つお話をみっちりしています。
どうぞお気軽にいらしてください!
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