家づくりコラム
2022.02.01
静岡市で樹脂窓は必要か?
スタッフながよしです。高気密高断熱についてシリーズでコラムを書いています。今回のテーマは「窓枠」。家の中で熱の出入りが一番大きいのは窓です。比較的暖かい静岡市ではどんな窓枠を選べば良いのでしょうか?
大きな窓でも暖かい家で暮らしたい
個人的に、大きな窓で見える景色が一枚の絵になるようなプランがすごく好きです。
窓が景色によって日々変わっていくのが見えることは
本当に贅沢だと思います。
高気密高断熱って言葉が注目されていますが、
どうしても大きな窓は不利になります。
壁は断熱材を入れることができますが、
窓に断熱材を入れたら外が見えなくなりますからね。
でも現在は、各社が断熱性の高い窓を用意しています。
レベルの高い窓を標準にすることで他社との違いにされている住宅会社さんも多いですよね。
最高レベルの窓にすれば暖かいけれど価格も高くなります。
果たして温暖な静岡市で必要でしょうか?
そんなことも踏まえて、今回は窓枠についてコラムを書いていきます。
窓枠の種類と断熱の関係
まず、昭和40年ごろからアルミサッシが住宅用に普及し始めたそうです。
その前は木製が主流だったそうです。
現在では
● アルミサッシ
● アルミ樹脂複合サッシ
● 樹脂サッシ
● 木製サッシ(少数ですが)
...が代表的な商品になります。
2019年の日本のデータによると
アルミが全体の4割強、複合が4割、
樹脂が2割弱の普及率のようです。(日本サッシ協会様)
また、ガラスについてもガラス自体の種類、
枚数構成、ガラス間の仕様等、組合せで考えると結構な数があります。
凄くざっくりしたレベル分けをすると、下記になります。
サッシの種類 | 断熱レベル | 価格 |
アルミ | 1 | 安 |
複合 | 0.57 | ↓ |
樹脂 | 0.48~0.33 | 高 |
熱を伝えるって電気と同じで、
金属<樹脂で伝わりにくいとイメージしていただくとわかりやすいと思います。
細かくなると数値は当然変わってきますが、
アルミサッシを基準とした場合、複合にすることで4割ほど、
樹脂サッシは構成により5割~7割弱程度レベルアップが見込めると考えていいと思います。
静岡市で窓枠を選ぶなら?
次に考えるのが家を建てる地域の話です。
雪が積もる地域と積もらない地域で同じ仕様にする必要はありませんよね。
ちなみに国交省の定める地域区分によると、
静岡市は7地域に区分されます。(1~8地域まで)
1地域の代表は北海道で、8地域の代表は沖縄です。
数字が大きくなるほど、南国の扱いですね。
国交省が現在定めている断熱のレベルを守るには、
地域区分が1~3の地域(北海道や東北、長野など)なんかだと
樹脂サッシ使わないと厳しいと思います。
しかし、7地域である静岡市なら
アルミサッシでも最低レベルなら達成できてしまうんです。
とはいえ。
いくら温暖な静岡でも、朝晩は氷点下になることもあり
アルミサッシだと正直寒いです。
暖房つければ解決ですが、光熱費がかかります。
松尾工務店では、国交省が定めるレベルではなく
静岡市で光熱費を抑えて快適に暮らせるレベル、
ZEH取得も目指す事が可能な複合サッシ+ペアガラスを標準にしています。
コストパフォーマンスも考えての選択です。
もっと断熱性能を上げたいって方にはオプションで対応しています。
予算には限りがあると思いますので、
どの程度まで断熱性能を追求するのかで判断してもらえればと思います。
ちなみに私は、静岡市内で松尾工務店の家(複合サッシ)で暮らしていますが、
十分満足しています。
これも一つの正解だと思っています。
皆さまの家づくりのヒントになれば幸いです。
それではまた。