家づくりコラム
2021.07.30
勝手口は必要ですか?メリットとデメリット
コーディネーターの長澤です。多くのお宅には玄関とは別に勝手口がついています。住宅の裏口として役割があり、主にゴミ出しや家族の出入りに使用されます。新築時にその勝手口をつけるかつけないか迷っている方が増えているようです。今回は勝手口のメリットとデメリットについてお話します。
勝手口とは?
勝手口とは、玄関ドアや掃き出し窓とは別に設けられた出入り口の事です。
一般的にドアの形をしていて、多くは キッチンに通じるようになっています。
ドアの開閉の軌道スペースがない場合は引き戸の勝手口もあります。
昔は当然のようにプランされた勝手口ですが、最近ではつけないお宅も増えてきました。
(当社のお施主さまの場合、7割の方が勝手口を採用しています。)
キッチン周りの採光や風通しだけを考えると窓だけでも充分ですが、
人が出入り出来るので日常での使い方が分かると便利な出入り口です。
勝手口のメリット1~普段の使い方
勝手口がキッチンの近くにあると、毎日生ゴミを外に出す事ができます。
気密性の高い家では、基本的に一年中温度が安定している為、冬でも家の中が暖かいですよね。
ですので、真冬でも生ゴミが家の中にあると臭いが気になります。
そこで、勝手口の横に大きな蓋付きのゴミ箱を置いて、一日の終わりに生ゴミを外のゴミ箱に捨てます。
そしてゴミの日にはそのまま外からゴミ出しをすることができて便利です。
毎日外に出すので家の中に大きなゴミ箱を用意しなくても良くなり、その分、分別ゴミの置き場など別の用途に使えます。
さらに採風のタイプのドアを選べば、ドアを閉めたままで窓のように開けておくことができます。
勝手口のメリット2~避難経路にも
以前、あるお施主様は有事には避難経路としても使えるようにと、勝手口を設置したことがあります。
一般的に掃き出し窓(出入り出来る窓)は庭や駐車場などに面して設置することが多いです。
その反対側には 採光、採風の為に腰窓を付けます。
万が一火事や地震などで表から避難できなくなってしまった時に、腰窓を乗り越えて外に出るには高さがありお子さんには難しいでしょう。
勝手口があれば安全に外に出られる避難経路となります。
また、駐車場側に勝手口を設定できれば、買い物の荷物を勝手口から入れられる動線になります。
この様に勝手口は日常での活用と有事の活用とができる、その名の通り「勝手が良い出入口」といえます。
勝手口のデメリットと注意点
でも、防犯の観点から注意があります。
出入りができる掃き出し窓と同様、勝手口も空き巣の侵入経路になる可能性があります。
夜間や外出時には必ず勝手口の鍵や採風のためのストッパーも確認を忘れずにして下さい。
勝手口は常にしまっているので、意識的に確認しないと忘れがちになるので注意が必要です。
防犯用の砂利を敷いたり、センサーライトを付けるのも効果的です。
防犯の注意点さえ意識できれば、勝手口はとても便利です。
是非プランを考える時には勝手口の必要性を検討してみてください。