家づくりコラム
2023.12.26
青・ブルー|インテリアへの取り入れ方|カラーコーディネーターのコラム

コーディネーターの長澤です。カラーコーディネーター検定1級の私が、色が与える心理的な効果と、インテリアへの取り入れ方についてお話します。今回のテーマは、「青・ブルー」です。静岡県民の私は、青といったらやはり駿河湾と富士山をイメージしてしまいます。
「青」「ブルー」の特徴
青と聞いてイメージするものは
空、海、水、そしてもちろん富士山など、神秘的な色です。

また、青から連想する抽象的なイメージは
冷静、静か、冷たい、悲しみ、憂鬱、信頼、知性などです。
青は冷たい、涼しいなど、温度感がある色なので
清涼感を強調する夏の飲料水のパッケージでよく見かけますね。
また、青は食欲を抑制する効果があります。
『ダイエットしたい!』『食べすぎ防止!』と思う方は、
食器やランチョンマットで青、又は青紫を取り入れるといいですよ。
逆に元気が無い、食欲が無い時には避けた方が良い色です。
日本人の好きな色NO.1は「青」
青は日本人にとても人気がある色です。
日本には藍染の染料が豊富にあり、
身分を問わず昔から身近な親しみ深い色で、
衣類や焼き物などに使われてきました。
天然の藍には虫よけの効果があると言われていて
普段の生活の中で藍染の衣服を身に付けていました。
藍色は海外でも「ジャパンブルー」と言われ、
『日本を象徴する色』と言われています。

日本は日の丸の「赤」のイメージもありますが
同時にサッカーの「サムライブルー」のように、青の印象もあります。
ちなみにサッカーのユニフォームが青なのは
日本の国土を象徴する海と空の青、が由来とのことです。
日本人に昔から馴染みのある青。
そのため日本の企業のコーポレートカラーに使用されることが多く、
企業マークなどで使用する青からは
「清潔、知性、信頼」などの印象を受けます。
ファッションにおける「青・ブルー」
ファッションで取り入れる青は、色の濃さで印象が変わります。
水色は爽やかさと清潔感を。
紺は落ち着き、信頼などの印象を与える為、ビジネスシーンでも大活躍します。
特に夏は、鮮やかな青と白を組み合わせて取り入れると
カジュアル感も出てプライベートでも大活躍です。
秋冬はどうしても黒を選びがちになりますが、
黒だけでなく、青や紺を黒と組み合わせることで
全体に色味が入りおしゃれな印象になりますよ。
また、オフホワイトと組み合わせると
紺を引き立ててくれて全体的に上品になります。

インテリアで「青・ブルー」を取り入れるには?
インテリアで青を取り入れる時には、
色に温度感がある事を上手く取り入れましょう。
『気持ちを鎮静させる効果がある色』の為、
勉強部屋や会議室など、ほどよく集中したい時や落ち着きたい場所には
優しい青色の壁紙を使うと効果的です。
同様の理由で寝室にも青はおすすめです。
お風呂やトイレの壁紙で青を取り入れる場合
特に涼しげな青は、夏は爽やかで清潔感のある空間になる反面、
冬はヒンヤリと冷たい感じがするので、夏に内装の色を決める時は注意が必要です。

以前に北欧ブームがおき、
インテリア業界で『ブルーグレー』が注目され大人気になりました。
今ではブームではなく、よく使われる色として定番の色になりました。
このブルーグレーという色は、青に灰色を混ぜている色で
温度感覚がそんなに出ない上にスッキリとした印象になります。
ブルーグレーは北欧の家具のように木目の家具との相性も抜群で
濃い木目でも、淡い木目でも、どちらでも合うので万能です。

今ではブルーグレーは、壁紙・カーテン・タイル・ドア・照明器具など多く発売されていて
白と組み合わせて使うことで、より北欧らしい空間を演出できます。
北欧も日本も、地球の北の位置にあるので
自然の光の色が青み掛かっていることで、青系の色は南国より綺麗に見えます。
もともと人気だった青に
新しいグレーが混ざったブルーグレーが新鮮に見えて
日本で人気が出たのかもしれませんね。
このように青は、私たちにとって身近で、気軽に取り入れることができる色です。
青い壁紙(クロス)やドアは弊社のお施主様の間でも、とても人気があります。
「青」と言っても、各社バリエーションを多数出していますので、
お部屋のイメージに合うか、プロのコーディネーターと相談しながら
決めていただくと良いでしょう。