家づくりコラム
2023.05.22
緑色・グリーン|インテリアへの取り入れ方|カラーコーディネーターのコラム
コーディネーターの長澤です。カラーコーディネーター検定1級の私が、色が与える心理的な効果と、インテリアへの取り入れ方についてお話します。今回のテーマは、新緑が眩しい今の季節にピッタリの「グリーン・緑」です。
「グリーン」「緑色」の特徴
緑は自然に溢れている色、
山、森、植物、野菜の色です。
春の木々が芽吹く時の生命力、
また癒しなどのイメージもあります。
目が疲れている時に緑を見るといいと聞いたことはありませんか?
色には波長があり、緑はちょうど中間にあたり目に刺激が少ないのです。
さらに、色彩心理学から見ても
緑色は気持ちを安定させ、
心や体の緊張をゆるめる効果があるとされています。
また、緑は危険を表す『赤』の対称の色で、
安全、平和を示す色でもあります。
信号機の『進め』や、
火事の炎の火の中でも認識しやすい緑が
避難経路などを示す色として決められています。
ファッションにおける「グリーン」
ファッションで単色の緑を着る時は、
季節感を出した色味を意識するのがおすすめです。
春は、新芽の緑をイメージする、水々しい緑。
夏は、南国の植物のような発色の良い緑。
秋は、しっとりとしたカーキ色やオリーブの実の様な緑。
冬はシックな深めの緑。
緑と一言で言っても、多様な印象を与えてくれますね。
世界的にサスティナブルの観点から
未来の地球を大切に残そうという考えも大きく影響して、
2000年代に大ブームがあったアースカラー(自然に存在する色:大地・山などの色)がまた流行っています。
自然への原点回帰の思想の影響もあり
テキスタイルもファッションもボタニカル柄(大柄の植物柄)が流行っていて、
スカートやパンツの柄でもよく見かけるようになりました。
インテリアで「グリーン」を取り入れるには?
緑は温度感がない中性色なので、
多くの空間で使いやすい色です。
植物が好きな方は、あえて内装は白にして、
観葉植物のグリーンを楽しむのがいいでしょう。
実際の植物を育てることが苦手な方は
テキスタイルでボタニカル柄を取り入れるのもお勧めです。
多様な色合いの緑を取り込んだ空間でお洒落な空間になります。
インテリアのアースカラーは、ずっと定番色として取り入れられてきました。
その中でもここ数年、くすみカラーの緑は
各インテリア商材のメーカーでもシンボル商品の色展開に必ず入っています。
他の色に比べて色自体が生活空間になじむ為、どの場所でもオススメです。
壁紙としては、くすみカラーの緑がとても人気です。
基本的にくすんでいるので、全体に使うと落ち着いた空間になりますが、
光が当たらない部屋などは多少地味な感じになります。
そんな時は、純白の白の壁紙と組み合わせてアクセントにしたり、
家具の木目の色を明るい色にしたり、
カーテンなどの色や柄を明るめにすることで
上手く調和を取ると明るくナチュラルな空間が演出できますよ。
このように、緑には癒し、安らぎの効果があり、
私達にはとても大切な色です。
疲れた時は、なるべく生活の中に緑の色を取り入れ、
リラックスする時間を過ごして、リフレッシュするのはいかがでしょうか?