家づくりコラム
2023.05.02
自然派の無垢材?手入れの簡単な合板?フローリングの話
代表の松尾です。今回は「フローリング」についてです。家の印象を左右する大切な建材ですね。無垢フローリングと合板フローリングの違いとそれぞれは良さとは一体何でしょうか?
部屋の中でもっとも存在感のあるもの
それは「床材・フローリング」です。
専有面積が広いため、部屋に入った時の印象を左右しますよね。
私の自宅の話をしますと
娘の部屋は白いフローリング。
息子の部屋はブラックに近いダークブラウンのフローリングです。
この2部屋は隣同士で同じ広さ、同じ配置ですが
まったく印象の違う部屋に感じます。
そしてわが家のリビングはオーク色のフローリングを選びました。
黄色味を帯びた明るめのナチュラルな色です。
どんな家具にも合うし、
安心できる色、そんなイメージです。
このように床材は特に目に付く部材ですので
選ぶものによって家のイメージがガラリと変わります。
色だけでなく、その材質によっても印象や使い勝手が変わってきます。
床材(フローリング)の種類と特徴って?
フローリングの種類は大きく分けて3つ。
無垢フローリングと合板(複合)フローリング、あとは突板(つきいた)フローリングです。
1)無垢フローリング
天然の木を伐りだし一枚の板に加工したものです。
天然木100%なので、木そのものの風合いや肌触り、節目などが魅力です。
昔から日本の多くの住宅はこのスタイルでした。(または畳)
木のぬくもりを足でダイレクトに感じられる喜びがありますね。
2)合板(複合)フローリング
薄い板を貼り重ねた基材の表面に、
木目のシートや薄い天然木の板を貼ったものです。
そもそも無垢フローリングが主流だったところ、
安定して供給するためにメーカーが開発したのがこの合板フローリングです。
無垢の欠点をカバーする目的もあり、急速に需要が伸びました。
3)突板(つきいた)フローリング
突板フローリングというのは、
合板フローリングに0.5mmほどの薄い天然木板を貼り合わせたものです。
無垢フローリングと合板(複合)フローリングの中間的な商品ですね。
無垢フローリングよりは安価で
合板フローリングより木目を楽しむことができる
いいとこどりの床材として人気です。
無垢と合板(複合)フローリングのメリットデメリットとは?
無垢フローリングのメリットデメリット
天然木なので空気を多く含んでいます。
そのため断熱や保湿に優れているというメリットがあります。
保湿効果があるため、静電気も抑えてくれるんですよ。
時間と共に艶や色味も変化していくので
経年変化が生み出す味わいを楽しめます。
デメリットとしては、やはりキズでしょう。
また、水にも弱いので、何かこぼしたらすぐに拭くなどの対応が必要です。
また、天然木は収縮します。
夏は水分を含んで膨らみ、冬は乾燥して縮みます。
冬場はもしかしたら隙間等が目立つかもしれません。
キズ、シミ、乾燥を防ぐためにも
数年に一度のワックスがけも必須です。
少々メンテナンスに手間はかかりますが、
それを楽しめる方、キズもシミも“味”だと思える方にとっては
本物の風合いを感じる無垢フローリングは、非常におすすめです。
合板フローリングのメリットデメリット
まずメリットとしては「キズに強い」ことでしょう。
また、反りや縮みも非常に少ないです。
日光による変色もしにくいです。
無垢フローリングのデメリットを改良して誕生した床材なので
メンテナンスはほとんどいらないのが最大のメリットです。
あとは種類が多く、選択肢が多いのも魅力です。
合板フローリングは加工しやすいので、
節の多い少ないや、色味などのデザインバリエーションが豊富です。
デメリットとしては
傷をつきにくくするために、硬くしてありますので
足触りが硬く冷たく感じるかもしれません。
印刷技術が向上したおかげで、
いかにもプリントです!のような合板は現在はありませんが
実際に触ってみると自然の風合いは天然木にはかないません。
突板フローリングのメリットデメリット
突板フローリングは無垢と合板のいいとこ取りでしたね。
メリットは比較的安価で、無垢の風合いが味わえる点。
デメリットは、下の基材が見えるほど深い傷がついた場合、修繕が難しい点です。
まとめ
どのフローリングも一長一短です。
ライフスタイルに合わせて、ご家族にぴったりの床材を選んでいただきたいです。
私たち松尾工務店では、小さなお子さんのいるオーナー様には
標準で「合板フローリング(NODA製)」をおすすめしています。
後のメンテナンスがいらないのが理由です。
数年に1度とはいえ、家じゅうのワックスかけは本当に大変ですから。
もちろん、天然木の良さに共感していただけるオーナー様には
無垢フローリングをおすすめします。
フローリング選び、迷ったらぜひご相談ください。