家づくりコラム
2021.06.21
屋根の種類とメリット・デメリット
工務の光です。住宅の外観的印象の一部を担っている屋根。形状が違うだけで見た目、費用やメンテナンスなども様々に違ってきます。ということで、各種類の特徴を解説していきます。
切妻屋根
切妻屋根は「きりづまやね」と読みます。
一般的にみなさんが思い浮かぶ屋根といえばこの形ではないでしょうか。
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■切妻屋根のメリット
シンプルな形状のため、施工費用・メンテナンス費用などが比較的安価に抑えられる屋根と言えるでしょう。
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■切妻屋根のデメリット
妻側(外壁が三角に見える面)が雨風や日光に直接的に当たるため、平側(妻側でない面)よりも外壁やシーリング等の劣化が早いことがある、と言えそうです。
太陽光の設置に関しても、東西方向で切妻屋根を設計すると発電効率があまり良くないでしょう。
寄棟屋根
寄棟屋根は「よせむねやね」と読みます。
各4方に勾配があるタイプです。
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■寄棟屋根のメリット
四方向から寄せて屋根を支え合ってる為、耐風性という意味では一番あるとされています。
実際、嵐や台風などに強い形状で、日本の気候に合っえている屋根ともいえるでしょう。
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■寄棟屋根のデメリット
屋根に当たった雨は四方向に分かれて流れていきます。
この時に各面の合わせ部分(「かき合い」と呼ばれるY字の箇所)から雨漏りが発生するリスクがあります。
もちろん「切妻屋根と比較すると」といった意味なので、施工がしっかりしていればまったく問題ありません。
片流れ屋根
片流れ屋根は「かたながれやね」と読みます。
勾配が一方向にのみ流れている形状で、切妻屋根を半分にしたような形です。
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■片流れ屋根のメリット
一面のみの屋根というシンプルな構造のため、防水としての観点から見ても欠陥としてのリスクは少ないでしょう。
小屋裏としての空間が確保しやすいという利点もあります。
太陽光パネルに関しても、片流れ屋根を南面に向ければ設置しやすくなります。
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■片流れ屋根のデメリット
屋根面が一面しかないので、そのたったひとつの面に一気に雨が集中的に当たることになります。
そのため、ひとつの軒樋にすべての雨が集中するので、場合によっては雨水があるれ出てしまうようなケースもあるので注意があ必要です。
切妻屋根の際にも説明しましたが、同じように雨風や筆耕が直接的に当たる部分が大きいので、外壁やシーリングが劣化しやすい場合もあります。
陸屋根
陸屋根は「りくやね」もしくは「ろくやね」と読みます。
勾配がかなり緩めの屋根で、パッと見は屋根の形状がわからく、箱状の家に見えるのも特徴です。
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■陸屋根のメリット
勾配のそこそこある一般的な屋根と違って勾配が弱いので、施工・掃除・メンテナンス・補修…などの作業が簡単です。
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■陸屋根のデメリット
建築物の構造・断熱材・材質などにもよりますが、夏場に他の屋根よりも最上階が熱くなる場合があります。
最上階の天井のすぐ上に屋根があるような状態なので、直射日光の影響を受けやすい、ということが原因です。
アイムホーム松尾工務店では、遮熱処理と発泡ウレタンの断熱材を採用していることで、温度変化の影響はかなり小さくなっているので、そこまで気にすることではないかもしれません。
以上、代表的な屋根の種類をご紹介しました。
長く住まれる住宅だからこそ、
見た目・メリット/デメリット・費用…等など、
ご自身に合った屋根形状を選びましょう!